自分の中で退職することがはっきり決まったら、次は円満退職に向けてやるべきことを行う必要があります。
在職中に苦しい想いをたくさんした末の退職であれば、「…あとのことは知らん!」と、勢いに任せて職場を離れたくなる気持ちもあるでしょう。
でも、退職に関する一連の手続きをトラブルなく進めることは、疲弊した自分を更なるストレスで追い詰め無いために、非常に重要なステップです。
私は初めて勤務した病院を1年5か月で退職しました。
そのときの経験をもとに円満退職のためのステップを6つにまとめましたので、是非参考にしてみてください。
STEP1 就業規則や奨学金の規約を確認する
正社員のように雇用期間の定めがない労働契約を結んでいる場合、法律上は退職を申し出てから最短2週間で退職できます。
このルールは各勤務先の就業規則より優先されるものではありますが、シフト制の看護師の職場で2週間前に退職を申し出て、現場に迷惑をかけないことは難しいでしょう。
私が勤務していた病院の就業規則では退職は「1か月前」に申し出ることが定められていました。
勤務先によって「2か月前」や「3か月前」と定められているところもあるようです。
また、看護学生時代に勤務先から奨学金をもらっていた方は、奨学金を借りたときに交わした契約書を確認しましょう。
多くの場合、退職時の一括の返済を求められ、分割に応じてくれるかは勤務先次第です。
STEP2 退職意思を伝える
退職の意思を伝える相手は「直属の上司」です。
多くの場合、師長がそれに当たります。
「お話したいことがあるので、本日師長のご都合が良いときにお時間をいただいてよろしいでしょうか」と声をかけて、終業までに十分な時間があるうちに予め師長に時間を確保しておいてもらいましょう。
私のように限界までストレスを溜めてしまい、それ以上のストレスが自分に降りかかることを回避したいあまり、「師長に退職意思を伝えるために声をかける」ということさえもなかなかできなくなっている人もいるかもしれません。
そんな方は、目標設定面談の様に師長とマンツーマンの面談が行われるタイミングで退職意思を伝えることをお勧めします。
この方法なら自ら能動的に師長に声をかけなくても、師長と二人きりで話す機会が確保されているため、退職を申し出る勇気も出しやすいでしょう。
STEP3 退職日を調整する
就業規則を踏まえた上で、上司に希望退職日を伝えましょう。
ちなみに、実際の話し合いの場では、就業規則も無視されることがあります笑。
私の場合、7月の第1週目に師長に退職を申し出たのですが、その意思を確認した看護部長からは9月末を退職日とするようにとの打診がありました。
多くの病院では10月と4月に人事異動が行われます。
そのため、看護師は9月末、3月末を退職日とすると一番病院にとって混乱なく人員配置を進めることができるということは覚えておいた方が良いでしょう。
私の場合、そのときの精神状態では、この先3ヶ月働き続けることは難しいと思われたため、間をとった2ヶ月先の8月末日の退職を私から再度申し出て、その希望が通り8月末日を退職日とすることができました。
自分の退職希望日より先の退職日を打診された際は、「就業規則よりも少しだけ先」を申し出ることで、現勤務先に譲歩してあげているという有意な態度で話し合いに臨むことができますし、病院側にも「仕方ないか」という納得感が生まれやすいですよ。
また、できるだけ退職日に近くなるまで退職することを周りに知られたくない、という方は、「シフトが発表されるタイミングがいつか」も考慮に入れて退職日を決めることをお勧めします。
退職することを周りに直接伝えなくても、シフト上「有給」という文字が連続していることで退職することに気づかれてしまうことはシフト制の職場に勤務する仕事あるあるですよね。
私の勤務していた病棟では、毎月10日を前後にその月の15日から翌月の15日までのシフトが発表されていましたので、翌月の15日が有休消化前の最終出勤日となるように退職日を調整できれば、シフト発表から最終出勤日までは5日程度となり、シフトからの退職バレを最小限に抑えることができたということです。
(この方法には退職日調整後に気づいたため、私はかなり前から退職バレしました笑)
これから退職日の調整に入るという方は一つの参考にされてください。
STEP4 退職届を提出する
初めて退職する方は「退職届」っていつどのような文面で提出するの?と疑問に思うかもしれません。でもその心配は不要です。
多くの場合、退職届のひな型は各勤務先で用意されています。
退職日調整後、人事より退職届のひな型を渡されますので、退職日を書き込んでサインすれば終了です。
私もこれまで一般企業を含めて3回の退職を経験していますが、いずれもひな型が用意されていました。
なお、退職届ではなく「退職願」については、「退職したい」という意思を伝える書面になります。
こちらも口頭で意思を伝えれば十分ですが、万一退職交渉が難航してしまったときは、前述した通り、退職の意思を伝えてから2週間後が退職日になることが法律上定められていますので、いつ退職意思を伝えたのか形に残るように「退職願」を提出することも必要になってきます。
STEP5 業務上の引継ぎや、お世話になった先輩・親しい同僚へ挨拶を行う
立つ鳥後を濁さず。業務上の引継ぎはきっちりと行いましょう。
また、お世話になった相手には、できれば自分の口から退職することを伝えた方が気持ちが伝わりやすく、より円満な形で退職を進めることができます。
私は、職場の人間関係に馴染めず悩んでいたため、病棟内に退職することを知られたら、もっと辛い立場に追い込まれるだろう…と憂鬱な気持ちでいましたが、実際に退職することが知られて以降は「私も辞めたいよ~」とか「いい職場あったら教えてね~」など、気さくに話しかけてくれる先輩方も多く、退職することを知られる前より働きやすくなったくらいでした。
案ずるより産むが易し。
ただそれも、退職日の調整に十分配慮し、お世話になった相手に直接お礼を伝える等、礼儀を守った行動の結果だと思っています。
STEP6 退職日
いよいよ退職日です。
ここまで紹介したSTEP1からSTEP5の通り行動してきた方は、きっと気まずい思いも少なく晴れやかな気持ちで退職を迎えていることでしょう。
最終日は頑張ってきた日々を思い出しながら、これまで勤務してきたどの日よりも楽しんで、一番の笑顔で仕事を行いましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
退職の一連の流れは非常にエネルギーを必要とするものですが、円満退職で気持ちよく次のステージに進みたいですね!
コメント